どうも、プロスピリチュアルコンポーザーこと、プロスピです。
参考曲のある制作依頼の場合、クライアントはその曲の「何か」を必要だと感じています。
とはいえ、「パクらず、クライアントの好みを忖度しつつ、参考曲の雰囲気を適切に反映し、オリジナリティーも付加して制作する」っていうのは、ひじょ〜に高い音楽制作のバランス感覚が必要です。
なので、今回の記事では
・丸パクって良いポイント
・丸パクっちゃダメなポイント
このへんを明確にしておくと、制作が圧倒的に楽になると思ったのでまとめてみました。
目次
丸パクリして大丈夫なポイント!
重要な点は、「抽象的な要素ほどパクっても安全」ということです。
具体的に見ていきます。
テンポをパクる
「テンポ = 音楽の速度 」は楽曲のイメージを左右する要素として、かなりのウエイトを占めています。
参考曲のテンポを測るときは、DAWに貼り付けてクリックを合わせるぐらい、正確に計測しましょう。
それぐらいテンポは楽曲の印象を変えてしまいます。
特に、映像とシンクロする音楽制作の場合は、後からテンポ変更すると小節数の調節が必要になってしまい
辻褄を合わせで大変な苦労をするハメになります。
楽器の構成をパクる
使っている楽器がわかるだけで、参考曲の雰囲気に寄せるのがグッと楽になります。
実際に音を打ち込む前に、使用する楽器を先にトラックに用意してしまうぐらいで良いです。
そうすると、アレンジの際に使う楽器の選択肢が限定されるので
どの楽器にどんなフレーズを当て込むか、思考コストを抑えることができます。
構成を参考にする
構成がしっかりしてると、中身がどうあれ音楽にはなります。
「イントロ – Aメロ – Bメロ – サビ – 2Aメロ – 2Bメロ – 2サビ – 間奏 – Cメロ – 大サビ – エンディング」
歌モノをこの構成で作れば、とりあえずやりたいことはわかるじゃないですか
「あぁ、歌モノ作りたいのね」って。
逆にですよ、この構成を知らない人が歌モノを作ろうと思ったら超大変です。
自分で、オリジナルの構成を考えないといけないので。
(逆にそれでストーリーを感じさせたら、めっちゃクリエイティブだけど)
昔のクラシック作曲家が多作だった理由は、決められた構成で曲を書いていたからだとも言われてますし
何がいいたいのかというと、入れ物があれば、後は詰め込むだけだってこと。
そして、楽曲制作しながら一緒に悩む必要がなくなる。
(何より、パクったことが絶対バレないのが最高。)
拍子をパクる
その拍子だと出しやすい雰囲気というのがあります。
踊るようなリズム感のある雰囲気は「3/4拍子」がやはり出しやすいですし
モンハンのテーマのようなアドベンチャー感が溢れる曲は「12/8拍子」だとやっぱり演出しやすいです。
とりあえず曲を作り始めたけど、参考曲っぽくならないときは、拍子をパクるとブレイクスルーするかもしれません。
丸パクリは避けた方が良いポイント!
逆に、「具体的な要素ほどパクらない方が良い」ということになります。
フレーズ
メロディーの丸パクリは何かしらの狙いがある場合の除いて、止めときましょう。
ただ、参考楽曲をリピートしすぎてメロディーが似てしまうのは良くあること。
なので、プロスピは参考楽曲のリピート回数は最小限に抑えるように心がけてます。
コード進行
「コード進行を頭から最後まで丸パクりしたら盗作なのか」
と言われると、盗作にはならないです。
ただ
「参考曲の雰囲気をうまく取り入れたね!」
ともならないです。
どちらかといえば、そのコード進行で表現されている「テイスト」をパクるべきで、コードはその1構成要素に過ぎません。
「キラキラしてるな〜。」とか「ちょっと哀愁のある感じだな〜」とか、抽象化されたイメージを自分なりに表現し直すという工程があると、コードが全部同じになるということはなくなると思います。
個性的なリズムパターン
例えば、この「Sing Sing Sing」というスタンダード曲。
冒頭からのドラムパターンは音楽してる人なら定番のもので、これはパクっても批判される類のものではないです。
ただ、実際に上記参考曲を提示されて制作した時、ドラムをこのパターンにしたら
「さすがに似過ぎなので・・・。」っとリテイクが来たことがあります。
一般的な8ビートのドラムパターンならこんなことは言われないはずなので
その曲を色付けるようなリズムパターンの丸パクりは、少々リスクがあるかもしれません。
まとめ
部分的にパクるなら、さじ加減は自分のポリシー次第です。
真似ぶという言葉があります、「真似る」と「学ぶ」の造語ですね。
参考曲を抽象度の高いレベルで理解し、自分の楽曲で具体化して再表現する。
これが出来ると自分を殺して曲を作ることも無くなるし、クライアントの求める1つ上のレベルで納品できるので両者win-winです。
頼まれて曲を作る時の参考にどうぞ。
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